南アフリカについて
面積
122万平方キロメートル(日本の約3.2倍)
人口
4,740万人(2006年:世銀) 人口増加率1.1%(2006年:世銀)
黒人(79%)、白人(9.6%)、カラード(混血)(8.9%)、アジア系(2.5%)
首都
プレトリア
民族
黒人、白人、カラード、アジア系
言語
英語、アフリカーンス語、バンツー諸語(ズールー語、ソト語ほか)の合計11が公用語
宗教
キリスト教(人口の約80%)、ヒンズー教、イスラム教
政治体制・内政
政体
共和制
元首
ターボ・ムヴィェルワ・ムベキ大統領
議会
二院制(全国州評議会90名、国民議会400名)
政府
- 大統領:ターボ・ムヴィェルワ・ムベキ大統領
- 副大統領:プムズィレ・ムランボ=ヌクカ副大統領
- 外相:ンコサザナ・ドラミニ=ズマ外相
内政
- 1940年代後半以降継続されていたアパルトヘイト政策は、国連の経済制裁や反アパルトヘイト運動の激化も受け、1989年のデ・クラーク大統領就任以来、撤廃に向けての改革が進展し、1991年には関連法が廃止された。1994年4月には南ア史上初めて黒人を含む全人種が参加した総選挙(制憲議会選挙及び州議会選挙)が実施され、アフリカ民族会議(ANC)が62%を得票して勝利し、同年5月にマンデラ大統領が選出された。1996年に新憲法が議会で採択された(1997年2月に発効)。
- 1999年6月2日に民主化後第2回目の総選挙が行われ、与党アフリカ民族会議(ANC)が前回を上回る66%を獲得して勝利し、国民議会の投票によりマンデラ大統領の後継としてムベキ大統領が選出された。
- 2004年4月に民主化後の3度目となる総選挙が実施され、与党ANCが前回を上回る約70%の得票率で勝利し、ムベキ大統領も再任された。同大統領は所信表明演説において、貧困と開発問題の解決のため、経済の成長と発展による雇用の創出、貧困撲滅のための社会保障制度の構築などを主要課題として掲げた。
- 2005年2月、ムベキ大統領は「民主主義の更なる発展、真の非人種差別社会への転換、精神的・物質的に満たされる未来への展望、安全と治安の確保、アフリカ・ルネッサンスの勝利に向けた貢献」を重視していく旨の施政方針演説を行った。
外交・国防
外交
- 1994年5月の全人種参加型選挙によるマンデラ政権誕生後、同年中にアフリカ統一機構(OAU)及び南部アフリカ開発共同体(SADC)への加盟、英連邦への再加盟を果した他、国連総会の議席を20年振りに回復。
- 基本的外交方針は、(イ)南部アフリカ及び他のアフリカ諸国との政治的連帯及びSADC等を通じた経済的協力関係の強化、(ロ)国連等の国際機関を通じた平和・民主主義・人権擁護への貢献の重視、(ハ)政治・経済・開発等の重要分野における欧米諸国や日本とのこれまでの協力関係の維持・発展、(ニ)アジア諸国や中東諸国等との新たな経済関係の強化。
- 南アは、アフリカ地域のリーダーとして外交面でもリーダーシップを発揮しており、コンゴ(民)、コートジボワール、スーダン、及びブルンジにおける紛争解決や平和の定着にも積極的に取り組んでいる。また、2002年8月~9月には持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)の開催国となった。
- ムベキ大統領は2000年の九州沖縄サミット以降G8首脳と途上国首脳との対話に毎年出席しており、アフリカのみならず、広く途上国の代表として行動している。
軍事力
- 兵役:志願制
- 兵力:陸軍41,000人、海軍5,800人、空軍9,180人(ミリタリーバランス2005・2006)
経済
主要産業
(農)畜業、とうもろこし、柑橘類、その他の果物、小麦、砂糖、羊毛、皮革類
(鉱)金、ダイヤモンド、プラチナ、ウラン、鉄鉱石、石炭、銅、クロム、マンガン、石綿
(工)食品、製鉄、化学、繊維、自動車
GNI
2,553億ドル(2006年:世銀)
一人当たりGNI
5,390ドル(2006年:世銀)
経済成長率
5.0%(2006年:世銀)
物価上昇率
6.8%(2006年:世銀)
失業率
25.5%(2007年3月)
総貿易額
- 輸出 587億ドル(2006年)
- 輸入 686億ドル(2006年)
主要貿易品目
- 輸出:金、希金属、鉱物製品、化学製品、食品、繊維製品、ダイヤ
- 輸入:機械、自動車類、化学製品、科学機器、繊維製品、プラスティック、ゴム
主要貿易相手国
- 輸出:日本、英、米、独、蘭(2006年)
- 輸入:独、中、米、日本、サウジアラビア(2006年)
通貨
ランド(Rand)
為替レート
1米ドル=約7.9ランド(2008年3月)
経済概況
- 南ア経済は、19世紀後半にダイヤモンド、金が発見されて以降、鉱業主導で成長し、これによって蓄積された資本を原資として製造業及び金融業が発展していたが、近年ではかつての主力産業であった鉱業(1990年の対GDP比9.7%)の比率が減少を続けている一方、金融保険(1990年の対GDP比は14.5%)の割合が拡大している。2006年のGDP部門別内訳は、農業2.7%、鉱工業30.9%、サービス業66.4%であり、先進国同様、南ア経済は第三次産業の割合が高くなっているが、貿易構造は、鉱物資源輸出への依存が依然として高い。なお、輸入では先進国からの機械類の比率が高い。
- 1997-1998年には内需の縮小と世界経済の低迷の影響から南ア経済は停滞したが、1999年に入ると景気は回復し始めた。しかし、2002年以降、南ア経済は高金利とランド高に苦しみ、成長率は鈍化傾向。南ア準備銀行は2003年に5.5%の利下げを実施し、プライムレートも11%まで下落したが、ランド高(1ドル=6~7ランド)は是正されず、輸出産業の業績悪化により、2003年の経済成長率は、前年の3.6%を大きく下回る1.9%(1998年(0.8%)以降で最低の伸び)まで落ち込んだ。しかし、景気の低迷は、2003年第2四半期で底を打ち、その後金融政策の大幅な緩和もあり、内需が回復し、2006年の経済成長率は、5.0%となっている。
- 南アは、1996年に金融政策・貿易の自由化、財政の健全化、諸規制の撤廃を掲げたマクロ経済戦略「成長・雇用・再分配(GEAR)」を策定し、以後、自由化による経済成長路線を歩んでいる。現在でも経済政策の基本はGEARであるが、医療福祉、中小企業振興等への財政支出の増加等も強化している。他方、失業は依然として大きな社会問題となっており、1997年の21%以降、20%を越える高い水準で推移しており(2006年は25.5%)、人種間の格差が大きいのが特徴。
- ムベキ大統領は2005年2月の施政方針演説において、経済成長目標(10年以降6%台の経済成長、14年までに失業率を半減すること)を達成するための「経済成長加速化戦略(ASGISA)」の策定に言及した。ASGISAでは、成長の阻害要因として熟練労働者不足、高い輸送費用等を指摘し、その解決策として教育・能力開発やインフラ整備などを挙げている。
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